- 業種
- フィンテック
- 年
- 2024
- 技術
- データパイプライン · D1 · 監査証跡
2週間 → 4時間
四半期決算
課題
四半期報告は三名で二週間の手作業。しかも数字ごとに出所の説明をやり直す必要がありました。時間を要したのは計算ではなく、「なぜこの数字なのか」の往復です。
制約
規制対象のデータです。どの数字も原記録まで辿れ、その過程自体に記録が残る必要があります。「計算し直したので今回は正しい」は、ここでは通らない説明です。
進め方
照合を四半期末から取り込み時点へ移しました。各レコードは到着時に比較され、印がつき、記録が残ります。報告書はプロジェクトではなくクエリになりました。
ひとつの判断
過去データは修正しません。照合できないレコードは、正しい値に書き換えず、そのまま印をつけて残します。監査が見たいのは当時何が起きたかであり、後から整えた台帳は、きれいですが価値がありません。
トレードオフ
その結果、報告書に「要確認・未解決」欄が生まれ、初回の四半期はゼロではありませんでした。当初その数字は歓迎されませんでしたが、三か月後には最もよく見られる欄になりました。
結果
二週間が四時間に。画面上のどの数字も、出所とそこまでの経路まで開いて確認できます。
その後
2025年の定例検査では、準備が二週間から二日になりました。同社のコンプライアンス責任者によれば、有用だったのは速さではなく、「なぜそう言えるのか」に答え続けなくてよくなったことでした。